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土木学会誌

委員会委員などの募集

16.コンクリート委員会「コンクリート構造物の設計と連成型性能評価法に関する研究小委員会」(3種委員会)の委員募集

(3種委員会)の委員募集
応募締切日:11月28日[金]

コンクリート委員会では,下記の研究小委員会を発足させることになりました.積極的に活動に参加してくださる委員を募集しますので,奮ってご応募下さい.なお,本委員会はコンクリート委員会3種委員会のため,委員会出席のための旅費等は支給されません.

1.委員会名称

コンクリート構造物の設計と連成型性能評価法に関する研究小委員会(351委員会)

2.構成

委 員 長: 牧 剛史(埼玉大学)
幹 事 長: 土屋智史(コムスエンジニアリング)
委  員: 公募による委員

3.委員会設立の主旨・目的と活動内容

コンクリート構造物の設計や性能照査技術に関しては,耐震に関する照査技術の確立,および構造物の供用期間を通じた時間軸上での性能照査の枠組みの検討,さらには優れた照査技術を設計に活かす枠組みの検討,コンクリート構造物の設計システムとそれを構成する個別の要素技術に関する検討などが精力的に行われてきました.コンクリート標準示方書においても,長期たわみ等,構造物の長期挙動の予測手法の一層の充実化が図られるとともに,材料の詳細な非線形構成モデルに立脚した有限要素解析による性能照査法が新たに取り入れられました.
一方で,これまで発展してきた個別の要素技術を,構造物の設計・照査のシステム上において体系化する検討は,必ずしも十分であるとは言えない状況にあります.収縮やクリープなどの材料の変形挙動の評価,地震に対する構造挙動の評価,繰返し交通荷重等に起因する疲労現象に対する評価,各種の材料劣化現象に起因する構造性能の評価など,個々の技術の進化は目覚ましいものがありますが,それらを同じ土俵で取り扱い,構造物としての性能を評価する体系は,まだ十分ではありません.新設構造物のみならず,既設構造物の維持管理や更新も含めて,よりよい構造物の構築に向けて必要とされる個別の要素技術をあらためて調査・体系化し,日々進化し続ける解析技術を実構造物に適用するために普及させることが必要であると考えています.
このような背景のもと,本小委員会では,非線形解析に基づく性能評価法の高度化と成熟化,そして構造物の設計の具現化を基本命題として,コンクリート工学に携わる研究者・実務者が集まり,以下の項目について広く調査・研究を行うことを目的として活動を行う予定です.その際,非線形有限要素解析などの精緻な手法の確立だけでなく,それを用いてより容易に適用可能な簡易な評価法の構築も活動の範囲とする予定です.
(1) 地盤を含む構造物全体系の短期−長期連成型性能評価法の検討
地盤と構造物の連成動的解析と,地盤変形や構造物のクリープ変形などの長期挙動との有機的なリンクを図り,連成解析に基づく性能評価の成熟化を目指す.さらに,それに基づく地中構造物あるいは基礎構造物の設計合理化の可能性を探る.
(2) 構造物の時間軸上での長期連成型性能評価法の検討
維持管理段階での適用も念頭に置いた時間軸上での性能評価法の高度化を目指す.収縮や疲労,材料劣化などの長期評価,耐震や損傷を修復した後の構造物の性能などの長期的評価を,作用の組み合わせも含めて有機的に統合し,長期性能評価法の確立を図る.
(3) 構造物の要求性能と限界状態の再整理と設計への反映
構造物の用途と機能に基づいて本来要求されるべき性能とそれに対応する限界状態についてあらためて整理した上で,よりよい設計方法と構造物の具現化について検討する.あわせて,それを支える非線形解析の技術的規範についても整理し,各種の事象を連成させた性能評価法の有効活用に資する情報を提供する.

なお,本委員会の活動においては,過去の3種委員会の成果を踏まえた活動を想定しておりますが,委員会経験の有無によらず,若手を中心とした研究者・実務者の積極的な参画に期待します.個々の成果については,単に委員会成果として取り纏めるだけではなく,個別あるいは共同研究論文として公表することを積極的に推し進めたいと考えます.

4.活動方法

年間数回の委員会およびE-mailによる集中的な審議を通じて活動を行います.委員構成が確定した状況に応じて,幹事会やWGを開催することもあります.

5.応募の方法

本委員会に委員として参加を希望される方は,氏名,所属,連絡先を明記の上,応募理由,興味のある研究内容または貢献可能な研究内容を簡潔に沿えて,下記連絡先へご連絡下さい.

6.申込み先

株式会社コムスエンジニアリング  土屋智史
TEL 03-3868-0580 E-mail:satoshi@comse.co.jp
© Japan Society of Civil Engineers 土木学会誌編集委員会