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土木学会誌

委員会委員などの募集

12.コンクリート委員会「材料劣化が生じるコンクリート構造物の維持管理優先度研 究委員会」(3種委員会)の委員募集

応募締切日:平成22年2月15日(月)

コンクリート委員会では,下記の研究小委員会を発足させることになりました。積極的に活動に参加してくださる委員を募集します。奮ってご応募ください。なお,本委員会はコンクリート委員会3種委員会のため,委員会出席のための旅費等は支給されません。

・委員会名称

材料劣化が生じるコンクリート構造物の維持管理優先度研究委員会(342委員会)

・提案者

宮里心一(金沢工業大学)
山本貴士(京都大学大学院)

・委員会設立の主旨と目的

近年,維持管理すべき既設構造物が,急速に増加している.したがって,維持管理作業の発端となる“点検”を効率的に実施することが重要である.また,補修・補強の効果を最大限に引き出す“対策”を時期や工法を踏まえて戦略的に実施することが重要である.折しも我が国のコンクリート構造物の多くは老朽化を迎える時期に来ているが,経済的な状況は厳しく,合理的な維持管理が求められている.ここで,ある地域や路線の中でも,立地条件に応じて劣化速度は異なり,重点的あるいは早期に維持管理すべき構造物を工学的に仕分ける必要がある.また,任意の構造物では,部位毎の劣化速度が異なり,その劣化程度の相違を踏まえた構造解析の枠組みを構築する必要がある.
以上の背景をふまえ,本委員会では,塩害などで経年劣化したコンクリート構造物に対する,点検・対策の優先度を工学的に決定する枠組みを構築することを目的とする.そのため,何処に立地する構造物において経年劣化が速いかを地形や気象条件を踏まえて推定する技術,任意の構造物の中で何れの面・部位において経年劣化が速いかを選定する技術,任意の構造物・部位の中で何れの箇所が力学性能の低下を最も誘発するかを特定する技術,既設構造物の中で上記を把握するための簡易で定量的な点検技術,および点検結果の情報を効率的に収集・記録し有効活用する流れなどを,組織的に調査研究することを主旨とする.以上を通じて,市民が安心して安全にコンクリート構造物を利用できるべく,本分野の課題に対する研究動機の発揚,研究者層の充実,および研究レベルの向上を目指す.

・調査研究課題

基本的には,各委員のこれまで・現在・今後の研究と,委員会の活動をリンクさせる方向で,研究課題を設定する.ただし,本委員会の対象とする「維持管理の効率化によりコンクリート構造物の安全・安心を向上する技術」に直接の関連性が薄い課題は取り扱わない.
概ね以下の課題を想定している.
・ 地形や気象条件がコンクリート構造物の劣化速度に及ぼす影響の評価
・ 任意のコンクリート構造物の中で,部位や面毎の劣化速度の比較
・ 構造物の力学性能に及ぼす,劣化した部位の影響度合いの比較
・ 部位毎の材料劣化が明らかになった場合の,構造物の力学性能解析方法の構築
・ 既設構造物において材料劣化を定量的に評価・推定できる試験方法の整理
・ コンクリート構造物の劣化に関する点検結果を収集・記録する情報技術の構築
・ 補修・補強の効果が高い対策時期と工法の選定方法の構築

・活動方法

最初に全体委員会を1,2回行い,主旨と目的を共有した後,WGを設立する.通常の活動は,WG会合,メール等ネットを通じた情報交換,およびWG間の調整を図る全体委員会,を柱とする.
活動期間は,活動開始から2年間とする.

・応募方法

本委員会に委員として参加希望の方は,氏名,所属,連絡先を明記の上,山本貴士(京都大学大学院)まで,E-mail(アドレス:yamamoto@sme.kuciv.kyoto-u.ac.jp ※@(全角)を@(半角)に変更ください)でご連絡ください.
応募の際,応募理由や抱負を短くコメントいただければ幸いです.
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