土木学会誌
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2008年度・河川技術に関するシンポジウム―新しい河川整備・管理の理念とそれを支援する河川技術に関するシンポジウム―の開催と「河川技術論文集 第14巻」の論文募集

河川部会は1997年度に土木学会水理委員会(現水工学委員会)に発足した部会です。既存の3つの部会(基礎水理部会、環境水理部会、水 文部会)との連携協力を推進するとともに、学術と技術との橋渡し、官・学・民の連携、従来の河川工学以外の河川にかかわる学術との学 際領域への展開など、河川の技術に求められるさまざまなインターフェイス的側面を追求することを目的としています。
河川部会では2008年度も標記シンポジウムを下記のように企画いたしましたので、ふるってご参加いただきますようご案内申し上げます。

開催期日  :  2008年6月5日(木)・6日(金)
開催場所  :  東京大学農学部 弥生講堂(文京区弥生1-1-1)
参 加 費  :  一般6,000円、学生4,000円(論文集代含む)
シンポジウム募集課題
本シンポジウムは、1つの会場で特定の課題について全体で議論 を進めるオーガナイズドセッションと、一般の河川技術に関する課 題のポスターセッションから構成されます。以下の特定課題および一般課題について論文・報告を募集します。河川部会の目的に則り、特定課題、一般課題とも「実際のフィールドに基づいた考察が なされ、研究された論文であること。たとえば、現地を対象とした数値計算や模型実験、現地観測・調査から見出された知見等のもとに 問題設定がなされ、研究が展開されている論文であること」を論文投稿の条件とします。また、河川部会の目的にのっとり、報告も歓迎します。
(1)特定課題
ア. 河川整備・管理に資する河床変動予測技術の発展の方向
河床変動計算は、土砂水理学の知見の充実と計算技術の向上に支えられて急速な進歩を遂げ、一次元はもちろん、平面的 な地形・河床材料の変化予測や植生の影響取り込みなども行われるようになり、根幹的な河川技術の1つを成しています。一 方で、河川整備・管理の展開に伴い、求められる内容も変わってきており、現在実務に一般的に適用されている予測技術(体 系)が十分とは言えない状況もあります。本セッションでは、上記テーマを基軸に、河床材料変化などを含む河床変動予測技 術を今後どのように発展させていくかについてさまざまな観点から議論したいと思います。このために、予測技術そのものの 精度や適用限界をはじめてとして、得られる予測結果と現場で必要となる情報とのギャップ、境界条件・パラメータの設定や 検証などに必要な河道、洪水、土砂動態に関する情報の不足、環境変化予測や流砂系管理など新しいニーズに対応しきれてい ない部分の存在、基礎的知見から技術改良への流れの滞りなど、さまざまな課題のいずれかを意識しながら、検討を行っている論文、報告を広く募ります。
イ. 洪水の予測技術と治水施設の操作運用
洪水による被害を防止・軽減するためには、精度の良い洪水予測情報に基づいて、効果的に治水施設を操作、運用し、住 民に適切なタイミングで防災情報を提供することが必要不可欠です。このようなことから、洪水予測に関する多くの研究が なされ、さまざまな技術と知見が蓄積されてきました。近年では、地上レーダや人工衛星による面的な雨量観測、気象力学 モデル・降雨流出モデルの発展などとあいまって、洪水の予測技術は新たな展開を見せつつあります。しかしその一方で、 こうした洪水予測の研究成果が、必ずしも河川管理の現場で有効に活用されていないという指摘もあります。本オーガナ イズドセッションでは、降雨予測、洪水予測および治水施設の操作運用に関する論文・報告を広く募集し、現行の洪水予 測・管理における課題、ならびに洪水予測研究の成果が現場で十分活用されない理由を浮き彫りにするとともに、こうした 問題点を解決するために産官学それぞれが何をしなければならないかを議論したいと思います。
(2)一般課題
河川部会が目的とする河川技術に関わる研究および報告。たとえば、河川とその流域および氾濫域について、水の循環、 総合治水対策や超過洪水対策など流域・氾濫域との関係に着目した治水計画および氾濫原管理、河川管理施設の新しい管 理手法・技術、河川環境の保全や河川利用との関わりなど。
論文集投稿ジャンル
シンポジウムでの発表は、次のジャンルの論文投稿を対象とし、いずれも、論文要旨、全文の2段階審査(河川技術論文集編集委員 会を設置します)を実施します。
(1)論文
(2)総説(既往の事実や論文を総括することによって河川技術に関する課題を比較考察し、今後の研究開発の方向性を考察した論文)
(3)報告(調査報告、研究プロジェクト報告など)
発表形式
特定課題に投稿された論文は、オーガナイズドセッションにて発 表していただくこともあります。その場合の発表形式は各課題のオ ーガナイザーより連絡いたします。一般課題では、ポスター発表と1分間程度の口頭による概要説明を行います。特定課題に応募され た論文の多くは基本的に一般課題論文と同様の扱いとします。
論文要旨による応募方法
応募方法は、2007(平成19)年12月中旬までに河川部会ホームページに掲載しますのでご覧ください。同ホームページに掲載され た形式で下記内容(1)〜(6)を記載していただきます。なお、河川部会ホームページアドレスは、下記となります(土木学会水工学委員会ホームページからも入れます)。
(1)論文題目
(2)論文要旨
a)目的、b)内容、c)得られた成果を1,000字(40文字25行)以内で明記してください。この字数制限は厳守してください。要旨は 文章のみとします(図面、写真は不可)。また、既往の関連論文がある場合には論文名および論文集名を別記し、投稿論文と既往の関連論文の違いを明確に要旨に記述するようにしてください。第1段階審査はこの論文要旨をもとに行います。なお、論文審査 要領については、土木学会水工学委員会河川部会のホームページをご覧ください。
(3)募集課題:(特定課題[ア、イ]or 一般課題)
(4)論文投稿のジャンル:(総説or 論文or 報告)
(5)著者、発表者、発表者所属
(6)連絡先(代表者の氏名、郵便番号、住所、電話、FAX番号、E-mailアドレス)
応募締切  :  2008年1月31日(木)
スケジュール
論文要旨による応募に対して第1段階審査を行い、2月中旬に代表者に審査結果をお送りします。全文論文は、A4用紙で4〜6ペー ジ(様式は河川部会ホームページに掲載)で、2008年4月3日(木)を提出期限とします。提出された論文は、編集委員会で審査し、期日 までの修正を求める場合や、掲載を見送る場合があります。なお、シンポジウムでの発表形式は第2段階査読後5月中旬にお知らせい たします。シンポジウムのプログラムおよび発表形式は、河川部会のホームページに掲載します。
応募先・問合せ先
〒103-8430 東京都中央区日本橋浜町3-21-1
(株)建設技術研究所 東京本社 兪 朝夫
TEL:03-3668-4599/FAX:03-5695-0249
E-mail:yu@ctie.co.jp

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