土木学会誌
お知らせ

2002年度・河川技術に関するシンポジウム
―新しい河川整備・管理の理念とそれを支援する河川技術に関するシンポジウム―の開催と「河川技術論文集No.8」の論文募集
応募締切日:2002年2月15日[金]

河川部会は,97年度に発足した土木学会水理委員会の新しい部会で す.既存の基礎水理部会,環境水理部会,水文部会の連携協力を推進す るとともに,学術・技術の橋渡し,官・学・民の連携,従来の河川工学 以外の河川にかかわる学術との学際領域への展開など,河川の技術に求め られるさまざまなインターフェイス的側面を追求することを目的としてい ます.
河川部会では2002年度も標記シンポジウムを下記のように企画いた しましたので,奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます.
(河川部会部会長 阿部令一)

1.開催期日 2002年6月13日[木]・14日[金]
2.開催場所 芝浦工業大学(港区芝浦3-9-14)
3.参加費 一般6,000円,学生4,000円(論文集代を含む)
4.シンポジウム募集課題
(1)特定課題
ア.水域の生態・環境
担当:辻本哲郎(名古屋大学),西田修三(大阪大学),武藤裕則(京都大学),金尾健司(国土交通省)
1997年の河川法の改正によって,河川環境の整備と保全がその 目的に位置づけられた.そこでは,河川の生態系保全機能を維持する とともに,良好な河川環境を整備・保全することが中心的概念となる であろう.しかしながら,生態系や河川環境の現状をどのように認識 するか,従来ならびに将来にわたるさまざまな人的・自然のインパク トに対するそれらの応答をどのように評価・予測するか,さらに今後 採るべき復元措置をどのように評価・決定していくか,等の技術的課 題が山積している.これら課題の解決には,河川水理学と生態学の学 際領域における連携・協調が今後ますます期待される.こうした観点 の論文発表をもとに,水域の生態・環境にまつわる新たな手法や技術, さらには河川工学と生態学との連携の展望について,幅広い議論を行 う.

イ.河川技術に関わる水工学の共同研究
担当:福岡捷二(広島大学)
土木学会水理委員会では「河川懇談会」を組織し,大学研究者と国土交通省河川局との連携を密にし,特に現場で課題となっている水 工学上の技術問題について,各工事事務所と若手大学研究者の共同研 究を推奨・支援するほか,河川技術の発展にむけて懇談会メンバーに よる議論を重ねてきた.こうした枠組みをはじめとし,河川管理者と 大学研究者とが現場をにらんで共同研究している事例をとりあげ,研 究成果のみならず研究への取組みや今後の発展について議論する.

ウ.防災・危機回避
担当:末次忠司(国土技術政策総合研究所),藤堂正樹(パシフィックコンサルタンツ梶j
近年都市域を中心に水害が発生し,水害被害密度が急増するととも に,都市機能に深刻な影響をおよぼしている.水害に対する防災性を 向上させるには,バランスのとれた治水安全度の設定,河川構造物の 安全性向上,治水事業の適正な評価,危機管理体制の充実を図る必 要がある.そのためには,構造物の安全度向上・センシング技術の向 上,雨水排除システム,流域治水システム,即時対応技術(情報,水 防,避難)に関する調査・研究が期待される.こうした研究テーマに 焦点を絞って,産官学各々の立場から防災・危機回避に関する現状の 課題,効果を発揮した事例,今後の展望などについて発表し,幅広い 議論を行う.

(2)一般課題
河川部会が目的とする河川にかかわる技術についての研究
5.発表形式 特定課題では,一般課題よりも時間をとって口頭発表 と論議を行います(オーガナイズドセッション).一般 課題では,ポスター発表と3分間程度の概要説明(口 頭)を行います.なお,発表形式は応募状況に応じて, 若干の変更(上記以外のオーガナイズドセッションを組 むこと等)がある場合があります.
6.「河川技術論文集No.8」について
シンポジウムでの発表は,次のジャンルの論文投稿を対象とし,い ずれも,論文要旨,全文の2段階審査(河川技術論文集編集委員会 を設置します)を実施します.
■論文集投稿ジャンル
(1)論文(研究論文,技術論文の他,理念に関する論文)
(2)総説(研究テーマのプロジェクト紹介も含む)
(3)報告(調査報告,研究プロジェクト報告など)
7.応募方法 応募者は,下記の内容を所定の期日までにメールにてお送り下さい.
(1)論文題目,著者,所属(講演者に○を記して下さい)
(2)連絡先(代表者の住所(郵便番号とも),TEL,FAX,E-mail)
(3)募集課題(特定課題(上記項目4(1)のア,イ,ウから選択)もしくは一般課題を選択)および論文投稿のジャンル(上記項目6の(1)から(3)を選択)を明記.
(4)論文要旨はa)目的,b)内容,c)得られた成果を明記し,800字以内とします.論文要旨をもとに第1段階審査を行いますので,上記項目が明確でわかりやすく書かれている必要があります.なお,要旨は文章のみとし,図面,写真は入れないでください.論文審査要領については,土木学会水理委員会河川部会のホームページをご覧下さい.

応募締切 2002年2月15日[金]
応募先 symposium2002@ctie.co.jp

この応募に対して第1段階審査を行い,3月上旬に代表者に審査結 果,シンポジウムでの発表形式をお知らせするとともに,シンポジウ ムでの論文執筆要項をお送りします.全文論文は,A4用紙で4〜6 ページ(水工学論文集の様式に準拠)で,2002年4月15日[月] を提出期限とします.提出された論文は,編集委員会で審査し,期日 までの修正を求めたり,掲載を見送る場合があります.
プログラムは,応募者に4月中にお知らせするほか,シンポジウムの詳細とともに下記河川部会のホームページに掲載します.また,本 企画の詳細を随時ホームページでお知らせしますのでご覧下さい.
河川部会HPのアドレス:
http://www.cee.hiroshima-u.ac.jp/jsce/rivereng/rivereng.html
8.問合先 〒540−0008 大阪市中央区大手前1-2-15
褐嚼ン技術研究所 大阪支社 阿部令一
TEL 06-6944-7703/FAX 06-6944-7897
E-mail symposium2002@ctie.co.jp

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