土木学会誌
お知らせ

2001年度・河川技術に関するシンポジウム
−新しい河川整備・管理の理念とそれを支援する河川技術に関するシンポジウム−の開催と「河川技術論文集No.7」の論文募集
応募締切日:2001年2月16日[金]

河川部会は,1997年6月,土木学会水理委員会基礎水理部会の第3回河道の水理と河川環境シンポジウムを「新しい河川整備・管理の理念とそれを支援する河川技術に関するシンポジウム」として開催し盛況をえたのを契機として,97年度に発足した土木学会水理委員会の新しい部会です.既存の基礎水理部会,環境水理部会,水文部会をつなぐとともに,学術・技術の橋渡し,官・学・民の連携,従来的な河川工学以外の河川にかかわる学術との学際領域への展開など河川の技術が求めるさまざまなインターフェイス的側面を追求することを目的としています.
河川部会では2001年度も標記シンポジウムを下記のように企画いたしましたので,ふるって参加いただきますようご案内申し上げます.
(河川部会部会長 辻本哲郎)

1. 開催期日 2001年6月7日[木],8日[金]
2. 開催場所 中央大学駿河台記念館
(JR 中央線御茶ノ水駅下車聖橋口徒歩3分)
千代田区神田駿河台3-11-5
3. 参加費 一般6000円・学生4000円(論文集代を含む)
4. シンポジウム募集課題
(1)特定課題
ア.東海豪雨災害 担当:辻本哲郎(名古屋大学)
2000年9月の東海豪雨災害は,計画を超えた規模の豪雨,洪水が都市域に隣接した大河川・中小河川,雨水排除システムの複合体を襲い大きな被害をもたらした.河川部会でこれまで議論してきた治水安全度,堤防技術,危機管理(情報・避難)さらには事業評価まで含んだ問題を議論するのに恰好な事例で,本セッションでは,東海豪雨災害を例に,こうした問題に切り込んだ研究を集めて,復旧,今後の災害防止までにらんで議論する.
イ.良好な河川環境の保全・復元
担当:池内幸司(建設省),尾澤卓思(財・ダム水源地環境整備センタ−),石橋良啓(財・リバ−フロント整備センタ−)
河川法が改正され,河川環境の整備と保全がその目的に位置付けられた.良好な河川環境の保全・復元を行うために,河川環境の特徴をどのように把握するのか,どのように河川の整備や管理の目標設定を行うのか,様々な人為あるいは自然のインパクトに対し自然環境がどのように応答するのか,また,どのような復元措置が効果的なのかなど,河川水理学と生態学の学際領域における調査・研究が期待される.こうした観点での論文発表をもとに,良好な河川環境の保全・復元に向けた新たな手法や技術などについて幅広い議論を行う.
ウ.事業評価
担当:阿部令一(褐嚼ン技術研究所),坂本洋二(三井共同建設コンサルタント梶j
1997年の河川法の改正によって,従来の治水と利水とに加えて河川環境の整備と保全が河川事業の目的の一つに加えられるとともに,地域の意見を反映した河川整備の計画制度が導入された.また同年には環境影響評価法が制定,1999年には施行されており,1998年には公共事業の効率性と実施過程の透明性の向上を図ることを目的に,事業効果評価制度が導入され,新規採択時のみならず,事業採択後についても再評価が実施されている.このように,計画の策定から事業の実施にいたるまで,さらに実施後にいたるまでの各段階において,様々な"事業評価"がなされている.2000年度のシンポジウムでは主として"治水事業にかかわる評価"を対象としたが,このたびはこのような枠を取り払い,事業評価の枠組と用いられている手法の問題点,ならびに昨今提案されている評価手法とその適用性とについて議論する.
(2)一般課題
河川部会が目的とする河川にかかわる技術についての研究
5. 発表形式
特定課題では,一般課題よりも時間をとって口頭発表と討議を行います(オ−ガナイズドセッション).一般課題では,ポスタ−発表と3分間程度の概要説明(口頭)を行います.なお,発表様式は応募状況に応じて,若干の変更(上記以外のオ−ガナイズドセッションを組むこと)がある場合があります.
6. 「河川技術論文集No.7」について
シンポジウムで発表されるものについては,次のジャンルでの論文投稿されるものとし,いずれも,論文要旨,全文の2 段審査(河川技術論文集編集委員会を構成します)とします.
■論文集投稿ジャンル
(1)論文(研究論文,技術論文のほか,理念に関する論文)
(2)総説(研究テーマの,プロジェクトの紹介も含む)
(3)報告(調査報告,研究プロジェクト報告など)
7. 応募方法
応募者は,下記の内容を所定の期日までにメールにてお送りください.
(1)論文題目,著者・所属(講演者に○)
(2)連絡先(代表者の,住所(郵便番号とも),電話・ファックス番号・Eメールアドレス)
(3)募集課題(特定課題(上記項目4(1)のア,イ,ウから選択)もしくは一般課題を選択)および論文投稿のジャンル
(上記項目6の(1)から(3)を選択)を明記.
(4)論文要旨はa)目的,b)内容,c)得られた成果,を明記し800字以内とします.論文要旨をもとに第1段階審査を行いますので,上記項目が明確でわかりやすく書かれている必要があります.なお,要旨は文章のみとし,図面,写真は入れないで下さい.
応募締切:2001年2月16日[金]
応募先:d42882a@nucc.cc.nagoya-u.ac.jp
この応募に対して第1段階査読を行い,3月上旬に代表者に査読結果,シンポジウムでの発表様式をお知らせするとともに,シンポジウムでの論文執筆要項をお送りします.全文論文は,A4用紙で4〜6ページのもの(水工学論文集の様式に準拠)で,2001年4月16日(月)が提出期限です.提出された論文は,編集委員会で査読し,期日までの修正を求めたり,掲載を見送る場合があります.
プログラムは,応募者に4月中にお知らせするほか,シンポジウムの詳細とともに土木学会水理委員会河川部会のホームページに掲載します.また,本企画について詳細を随時ホームページでお知らせしますので,ご覧ください.
アドレス(http://www.genv.nagoya-u.ac.jp/ge6/ttaka/www/rehome/rivereng.html
8. 問合先 〒464-8603 名古屋市千種区不老町
名古屋大学工学研究科地圏環境工学専攻 辻本哲郎
TEL 052-789-4625/FAX 052-789-3727
E-mail:ttsujimoto@genv.nagoya-u.ac.jp

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