共通セッションテーマ

講演申込みは,インターネット上からの受付のみになりましたのでご注意ください.


年次学術講演会では7部門に分かれたセッションを設けます,さらに,これらの7部門を越えた研究および複数の部門に関連する研究のテーマを対象として,共通セッションを設けます.

 今年度の共通セッションには,下記の16件が仮テーマとして選定されました. 共通セッションにおける講演を希望される方は,第一志望欄に希望のセッションを選択してください.

また,仮テーマが成立しない場合のために,第二,第三志望欄に一般セッションの部門・名称を必ず書いて下さい.

共通セッションの最終的なテーマ名および構成は,講演申込み完了後,全国大会委員会で決定されます.申込み状況により,共通セッションを構成するに不十分なテーマについては,従来どおり各部門における発表とします.

なお,共通セッションの講演概要もCD-ROM版講演概要集に掲載されます.


共通セッションテーマ一覧
CS1 土木教育一般

 土木の分野においては,土木教育全般にかかわる課題に加えて,JABEE,継続教育,技術者倫理教育,技術者資格など人材育成関係の活動が活発に行われており,教育の重要性が広く認識されている.本セッションでは,これらの教育活動全般にかかわる課題を幅広く募集する.

CS2 複合構造物

 複合構造は異なった材料の長所を組み合わせて,求められる性能に対して合理的で理想的な構造を実現しようとするものである.中でも,鋼とコンクリートの複合構造は活発に研究され実施例も多く一分野を形成するに至っている一方,プラスチック系材料,新素材等新たな異種材料による複合構造も出つつある.本セッションでは,それら異なった材料を対等の視点で捉え複合構造の可能領域を広げるのに役立つ発表と討議の場を提供する.

CS3 Projects in developing countries
      - Problems, Solutions and Achievements -
    (開発途上国におけるプロジェクト−問題・解決策・成果−)
     ※英語発表によるセッションとし,英語を優先タイトルとする.

In construction projects in developing countries involving Japanese companies, there are often site-specific problems caused by differences in, for example, climate, culture and language between Japan and those countries. The theme of this session is to introduce problems, solutions and achievements through case examples of projects in those countries so as to share valuable experiences. Topics concerned with various aspects, including project management, environmental protection, natural disaster, elemental technology development, and technology transfer, are expected.

 開発途上国における建設プロジェクトでは,気候・風土や文化・言語の違いなど様々な要因に端を発する国際プロジェクト特有の問題が発生する.本セッションでは,今後のプロジェクトへのノウハウの共有化を目的とし,可能であれば具体的な事例に基づき,問題,解決策,及び成果の紹介をテーマとする.プロジェクトマネジメント,環境保全,防災,要素技術開発,技術移転・人材育成など様々な観点からの発表を期待する.

CS4 緑化

 緑化は法面緑化,屋上緑化,都市緑化,生態系維持など様々な目的で実施されており,それを支える土木の要素技術は多岐にわたる.本セッションでは緑化をめぐる課題や新技術について各部門の研究者が広く議論をする場としたい.

CS5 二極化する防災マニュアルについて

 災害とは,論理的には外力としてのハザード(hazard)が抑止力(mitigation)を越えた場合にディザスター(disaster)をもたらすことである.抑止力とは,主にハードウェア(構造物・施設)の性能であり,これを高めることで災害の影響を軽減(減災:preparedness)することができる.そのためには,災害に備えて対応策やシステムをあらかじめ準備しておき,被害を受けた場合は最適な復旧・復興活動を行い,迅速に対処することが求められる. 災害に強い社会システムを構築するには,まず,平常時には健常者であっても,災害を自らの問題として捉え「潜在的災害弱者」であることを認識することで,初めてひとは何らかの防災対策をとるのではなかろうか.

CS6 計算力学

 次の各分野における計算技術の発展・展開に関する研究を募集する.
(a) FDM,FEM,BEM,メッシュレス法等の解析手法.
(b) 高速解法,アルゴリズム,適応型計算法,モデル生成,可視化手法,並列計算,マルチスケール法等の計算力学手法.
(c) 破壊問題,大変形問題,材料非線形問題,接触問題,動的問題,波動問題,固体流体連成問題,乱流,移動境界問題,地球環境・気象,騒音問題,逆問題,最適化・制御問題等への応用

CS7 地下空間の多角的利用

 地下空間を有効利用するために,総合的な観点(都市計画,法制,経済性,心理,生理,防災,環境,建設,維持管理,歴史,文学等)から,価値を再認識することが本セッションの目的である.ここでは都市部に限らず,幅広く地下空間利用の実例について注目し,多角的な利用を推進するための新しい視点・技術の提案,最新の知見を駆使した計画・実例を紹介する.

CS8 火山工学

 本小委員会では,工学の立場から火山の恵みと災いに関する調査・ 研究を行ってきている.有珠山,三宅島での噴火災害,岩手山,磐梯山,浅間山の火山性地震,富士山の低周波地震等が発生しており,火山災害対策の必要性が高まっている.特に,富士火山では近年ハザードマップが作成された.  本セッションでは,火山の恵みと災いに関する事例研究を対象とするとともに,火山防災教育のあり方や都市での火山災害対策や火山防災計画などに関するテーマも対象とする.そして,火山工学という学問分野を確立するための議論も行う.

CS9 流域管理と地域計画の連携

 河川は,治水,利水,環境と言った多様な側面で地域と密接な関わりを持っており,そこに生じる諸課題には,水工学と土木計画学とが連携をして取り組むべき課題が多く存在する.本セッションは,河川をキーワードに,流域管理と地域計画の連携の視点から取り組んだ研究について,幅広く議論を展開し,今後の連携研究の活性化,新たな研究テーマの発掘を目指す.

CS10 道路橋床版

 近年,少数主桁橋を始めとする橋梁の合理化に伴う長支間PC床版や合成床版の構造の合理化や設計手法の確立が望まれている.また,既設橋梁床版の合理的な維持管理手法の成立も必要とされている.本セッションでは,道路橋床版の新技術を紹介するとともに,課題や解決策を討議することにより,今後の技術の発展を図ることを目的としている.

CS11 土木分野におけるデジタル画像の利用と可能性

 高画質で低価格なデジタルカメラの急速な普及や画像解析技術の進歩によって,設計・施工データのビジュアル化や工事写真管理,現場計測などにデジタル画像が手軽に利用されるようになってきた.また,動画像も低コストでコンピュータで扱えるようになり,デジタル画像利用の新たな可能性が期待される. 本セッションでは,これらのデジタル画像を土木分野へ適用する種々の試みや事例に関する論文を募集する.

CS12 土木の情報環境整備に向けて土木資料の検索,提供と収集,保存

 情報社会の現代,土木分野では多種多様な情報が生成されており,改めて,土木に関する情報の蓄積,加工,検索,提供,利用,影響などの検討が求められている.土木学会では,情報の提供,利活用環境として土木図書館の整備に取り組み,電子化の推進や歴史的史料の収集・保存,利活用に取組んでいるが,それらを含め,土木に関する情報環境整備として情報の検索や提供,収集・保存について現状と今後について検討する場としたい.

CS13 石積み構造物の歴史・景観および安定性

 日本国内のみならず世界中には,城郭・寺院の石垣,門扉・壁・塀の石積み,河川・港湾施設の水理構造物,棚田の石垣・石畳・橋など自然石を用いた構造物が数多く存在します.これらには形状・寸法・色合いなどが異なる石が様々な積み方で用いられていて,その地方の歴史・景観そして伝統技術を含む文化を物語っています.このような広い立場から,「石」をテーマにした調査・研究成果を発表し意見交換したいと期待しています.

CS14 情報社会基盤の創発に向けて

 IT技術の進歩は土木工学の分野にも多大な影響を及ぼしている.高速大容量計算とネットワークは生産側の省力/効率化の可能性と,消費側の人間を中心とした増力化/快適化の可能性を拓きつつある.一方で高度情報通信放送システムが他の技術と融合し,多相的(multi-modal)社会基盤を形成している事例もある.本セッションは従来の社会基盤整備のあり方を再検討しつつ,あるべき情報社会基盤の姿を考える場としたい.

CS15 環境教育の展開:ケーススタディから見える環境実践活動

 環境教育は学校だけで行われるものではなく,生涯教育の観点から,発達段階に見合った取組や方法が求められている.このために,学校を含めた地域,企業,学協会,行政,NPO等が相互に連携した取組を行うことが重要である.このセッションでは,それぞれが一同に会し,そのケーススタディから,地域に根付かせる環境教育の展開を図ることをねらいとした情報交換と討議を行い,今後の環境教育の進展に寄与することとする.

CS16 革新的構造材料

 日本の国家プロジェクト(府省連携プロジェクト)の一つに,新しい材料技術を応用した高強度・高機能な革新的構造材料を用いて,建設物の長寿命化,メンテナンスの容易化,高機能化を推進することが位置づけられている.本セッションでは,先端的複合材料,超微細粒鋼(超鉄鋼),超耐久性コンクリート等の革新的構造材料を活用して21世紀にふさわしいインフラを実現するため,建設分野での新材料と新部材の開発,新しい建設構造システムの提案,新構造材の性能評価基準や示方書等の整備,公共事業における新技術活用の初期市場形成支援などについて討議を行う場を提供する.


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