差出人: Takumi Shimomura [takumi@nagaokaut.ac.jp] 送信日時: 2003年12月25日木曜日 19:12 宛先: Satoshi Katsuki CC: Yusuke Honjo; 佐々木 義裕; nagao-t92y2@ysk.nilim.go.jp; shiraki@eng.kagawa-u.ac.jp; sato@civil.chuo-u.ac.jp; akiyama@civil.tohoku.ac.jp; katsuki@cc.nda.ac.jp; m.fujita@shimz.co.jp; takada@load.arch.t.u-tokyo.ac.jp; tmishima@jcity.maeda.co.jp; s-nak@civil.ce.nihon-u.ac.jp; kitahara@cvl.gunma-ct.ac.jp; makoto.suzuki@shimz.co.jp; katsuchi@ynu.ac.jp; ishihara@bridge.t.u-tokyo.ac.jp; Sumio SAWADA; ishihara@bridge.t.u-tokyo.ac.jp 件名: Re: 第2回幹事会議事録(案)の送付 下村@長岡技大です. 幹事会に欠席して申し訳ありませんでした. 議論の経緯を正しくフォローしてないかもしれませんが, 「作用」「荷重」の用語について,一言いわせてください. 「『荷重』という用語をすべて『作用』という用語に置き換える」のでしょうか? 私はそうではないと思っていました. 私の認識は,以下です. 従来は構造物の性能の力学的な側面を中心に考えてきたので,自然界から構造物への 「作用(働きかけ)」としては「荷重(力が加わること)」を考えればよかった. しかし,環境の影響による構造物中の材料の変質・変化に起因する構造物の劣化が, 無視できない問題となり,これに対する構造物の抵抗性(すなわち耐久性)も, 力学的な性能と同等に扱うことが必要となってきた.そうなると,自然界から構造物への 「作用(働きかけ)」として「荷重以外のさまざまな物理化学的境界条件(物質の濃度, 温度など)」も考える必要がでてきた.そこで,荷重のみならず種々の物理化学的 境界条件を包含する概念として,あらためて「作用」という用語を用いる. したがって,「作用」には従来の「荷重」も含むし「物質濃度,温度などの環境的影響 (環境作用)」も含む. ですから,力が作用することは従来どおり「荷重」ですし,香月先生の懸念される, 土木の教科書から「荷重→変形という因果関係がなくなること」はないと思います. ----- ORIGINAL MESSAGE ----- Date: Thu, 25 Dec 2003 18:14:25 +0900 From: Satoshi Katsuki Subject: "Re: 第2回幹事会議事録(案)の送付" > > 香月智です。 >  本城先生が わざわざ 提案しておられることに なんですが。 >  本指針が 将来的に広く浸透した場合の影響について考察すると やはり 「荷 > 重」という単語を残すことが魅力的に思えるのですが。 > >  これは (日本)語感の問題を議論しているので あまり 理学的ではありませ > ん。 >  しかし >  今後 技術用語に「荷重」という言葉がなくなると >   論文は 次のように書かざるを得ないのでしょうか > > 旧  梁の上部に 衝撃荷重が作用するとその影響は局部に集中するため・・・・・ > 新  梁の上部に 衝撃作用が働くと   その影響は局部に集中するため・・・・ > ・ >   > 旧  地震が起こると その荷重が構造物に作用し 変形が生ずる このため構造物 > が破壊することがある >     すなわち 地震荷重によって構造物は破壊される。なお この荷重は厳密に > みると構造物の慣性力に・・・ > > 新  地震が起こると その作用が構造物に働き 変形が生ずる このため構造物が > 破壊することがある >     すなわち 地震作用によって構造物は破壊される。なお この作用は厳密に > みると構造物の慣性力・・・・ > > 旧  地震荷重に相当する力を部材に作用させつつその応答をコンピュータに取り込 > み解析する・・・・ > 新  地震作用に相当する力を部材に??させつつその応答をコンピュータに取り込 > み解析する・・・・ > > 何か 語感が悪い気がするのですが 理由は 作用には 作用させる 作用するとい > う動詞形があるのに >                          荷重には 荷重するという  > 動詞形はないことが原因のようです。 > 土木の教科書から 荷重→変形という因果関係がなくなることは 若者に教育すると > きによいことでしょうか。 > > >  なんだか SI単位導入時の議論のようですが ご一考いただけませんか? > > > ------------------------------- >      香月 智 > 〒239-8686  横須賀市走水1-10-20 >       防衛大学校建設環境工学科 > TEL 046-841-3810 FAX 844-5913 > E-mail: katsuki@nda.ac.jp > ------------------------------- > > > >   > > > > > > > 関係各位 > > > > 佐々木さんが作成され、澤田先生が修正されたものに、マイナーな修正をしまし > た。 > > 要点は、次の通り。 > > (1) 荷重は、すべて作用で置き換える(澤田先生の考え方に賛成) > > (2) 澤田先生の挿入された「構造(解析)モデル」を、「構造(解析・設計計 > > 算)モデル等」としました。理由は、荷重の入力は振動台実験などでもありうる > と、 > > 考えたからです。設計法に、計算による方法のほか、実物試験やモデル試験も > > ISO2394では許されたいます。 > > (3) 作用モデルの第2項の意図がよく分かりませんでした。 > > > > しかし、基本的にお二人の案は、非常によくできていると思いました。 > > > > 英語はどのようになるのでしょうか。 > > > > (基本/本質)現象 (basic/essential) phenomenon > > > > 作用因子 Reference action > > (作用素因) Prime action (本城提案) > > > > 作用モデル Action model > > > > 作用効果   Action effect > > > > ちなみに、primeを辞書で引くと > > > > prime[praim] > > ■adj. > > 【1】{通例限定的}最も重要な,主要な,主な;最重視[最優先]すべき;最も適切な,最 > も > > 意義のある: > > a prime requisite 主要条件 > > the prime agent 主因 > > a prime example 適例 > > of prime importance 最も重大な > > a prime task 急務. > > 【2】{通例限定的}〈人が〉卓越[傑出]した,最高位の,首位の: > > the prime authority on Chaucer チョーサー研究の最高権威. > > 【3】{通例限定的}最高の商業的価値がある;!放送¢視聴率の最も高い(cf. PRIME > > TIME): > > prime building lots (建築用の)一等地. > > 【4】{通例限定的}第一等の,一級の;(特に)〈肉,特に牛肉が〉最上[極上]の > aprime, > > choice, good, commercial の順: > > in prime condition 最良の状態で > > prime ribs of beef 極上のあばら肉a前四半部の最初の2本のあばらの一つ: > > This ale is absolutely prime! このビールはまさに最高だ. > > 【5】{通例限定的}(順序が時間的に)最初の,初期の,原始の: > > the prime purpose of language 言語の本来の目的. > > <類語> > > prime 順序や段階において最初にくる. > > primeval 太古・原始時代に属する: > > the primeval forest 原始林. > > primitive 発達の段階[時期]において最初[初期]にあるの意で,単純さ,素朴さを暗 > 示 > > : > > primitive tribes [conditions, ornaments, customs, tools] 原始的部族[状態, > 装 > > 飾品,風習,道具]. > > 【6】{通例限定的}基本的な,根本の;根源的な: > > the prime cause 根本原因 > > the prime axioms of his philosophy 彼の哲学の根本原則. > > 【7】{通例限定的}!数学¢ > > (1)素数の: > > a prime number 素数. > > (2)〈数が〉互いに素の{to…}: > > 1以外に公約数のない数についていう: > > The number 2 is prime to 9. 2と9は互いに素である. > > 【8】{通例限定的}血気盛んな,若々しい: > > feel prime 元気はつらつとした気分である. > > 【9】{通例限定的}!銀行¢(商業銀行がその最良の貸付先に対して適用する最低の) > 短 > > 期貸付金利の. cf. PRIME RATE > > 【10】{通例限定的}〈宇宙船の飛行士などが〉(交替要員ではなく)正規の > (obackup): > > the prime crew (宇宙船の)正乗組員[飛行士]. > > > > 以上 > > > > > 下村 匠(Takumi SHIMOMURA),takumi@nagaokaut.ac.jp 長岡技術科学大学 工学部 環境・建設系 〒940-2188新潟県長岡市上富岡町1603-1 PHONE 0258-47-9603,FAX 0258-47-9600