恵那駅前広場・バスシェルター

所在地:岐阜県恵那市大井町‎字神ノ木 MAP
事業者:恵那市

 

受賞者

氏名
所属(当時)
役割
福山弘 WARIBASHI/東京大学大学院 農学生命科学研究科 木質材料学研究室 特任研究員 ・建築物の基本計画
・空間利用コンセプトの具体的提案
・木造の架構提案、構造設計
鍋野友哉 WARIBASHI/河野泰治アトリエ/東京大学大学院 農学生命科学研究科 木質材料学研究室 特任研究員 ・建築物の基本計画
・周辺外構を含めた全体の意匠設計
中谷和男 金子建築工業株式会社 ・現場責任者として施工全体の統括
佐々木葉 早稲田大学 景観・デザイン研究室 ・駅前整備事業全体のアドバイザー/木造化の提案
・周辺整備へのアドバイス
可知孝司 恵那市役所 まちづくり課 ・関係機関の調整、市民への周知と意見交換
長谷川公盛 恵那市役所 まちづくり課 ・関係機関の調整、設計者との協働による直接的な調整
早稲田大学 景観・デザイン研究室 ・駅前整備事業のアドバイザー

 

講評
恵那駅前広場は東西に細長く、駅前広場というよりも広幅員の街路のような印象で、広場としてのまとまりを感じる事は難しい。その中で、審査対象である木製のバスシェルターが唯一といえるフォーカルポイントとして存在している。バスシェルターはヒノキの支柱とスギの母屋などの木軸に、大きな逆翼断面形状のFRP製の屋根を組み合わせ、駅広側と公園側の高低差を空間的につないでおり、伝統的な材料と工法に対して現代的な形態の屋根がうまく組み合わされている。擁壁の両側に配置されたベンチに座ると、真夏の強い日差しを有効に遮ってくれた。街に対する視点場ともなるように意図していると思われるが、見られる側の街の景観形成もこれから頑張ってほしいところだ。
 今後、恵那駅前広場の他の既製品バスシェルターの改修等があれば、この木製シェルターが空間を秩序づける主役として展開していってほしい。そうした願いを込め、奨励賞とさせていただいた。(須田)