活動状況(平成14年10月30日更新)


1.活動方針

 当小委員会では、今後の「更新」の時代において必要となる三者構造発注形態を具体的に検討し、三者構造発注形態への移行に向けての課題抽出を行うことを目的としています。


2.活動趣旨

 最終成果の目標としては、「三者構造発注形態への移行に向けての課題抽出」です.
 そのために、NPM(New Public Management)の事例調査,二者構造発注形態と三者構造発注形態との相違,三者構造発注形態への移行に向けての課題について調査・研究をWG活動を中心にして行います。また、NPMに関する講演会も適宜実施していきます.


3.成果と発信の内容(案)

1. ニューパブリックマネジメント(新公共経営:NPM)の時代
 (1) NPM理論の歴史と背景
  1) 先進諸国におけるNPMの誕生と成長
  2) わが国への導入の示唆
 (2) NPM理論が目指すところ
  1) 目標管理型経営(Value - Goal - Objective)
  2) 業績達成による予算と組織の統制(業績指標vs業績測定)
  3) 実用的評価の手法(Input - Outcome - Output)
2.NPMと三者構造発注形態
 (1) 二者構造発注時代のメリット
  1) 高度経済成長期の公共事業
  2) 効率的で乗数効果の高い公共事業
 (2) NPM的視点による二者構造発注形態のデメリット
  1) 低成長期の公共事業
  2) プロセスを見せる
 (3) 三者構造発注形態とNPM式目標管理型経営
  1) 事業の事前評価に見るバリューマネジメントの活用
  2) 事業の運用管理に見るアセットマネジメントの活用
3.三者構造発注形態の仕組み
 (1) 公共事業における第三のプレーヤーとは誰か?
  1) 欧米の発注形態(従来型)
  2) マネジメントコンサルタント
  3) 欧米の発注形態(ニューウェーブ)
 (2) 第三のプレーヤーはどんな役割を果たすか
  1) プライムコンサルタント
  2) デューデリジェンス
  3) マネジメントコンサルタント
  4) 専門コンサルタント
 (3) 三者構造発注形態は何を変えるか?
  1) 合意形成・事前評価
  2) アカウンタビリティ
  3) 意思決定プロセスの透明化
  4) ライフサイクルスパンに亘るコスト効率


4.活動経過

4.1 委員会活動

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第1回 委員会 議事録(案)

■日 時:2002年10月9日(水) 14:00〜16:00
■場 所:株式会社アイ・エス・エス 会議室
     〒108-0014 東京都港区芝4-9-1 (芝ニシイビル4F)
     TEL.03-5439-9858
■出席者:中村裕司(アイ・エス・エス)、阿部賢一(PFI研究会理事)、佐藤 隆(ドーコン)、鈴木 誠(清水建設)、空 聡子(アイ・エス・エス)、保田敬一(ニュージェック)、
■欠席者:大橋治一(Parsons)、香月 智(防衛大学校)、西山英勝(建設通信新聞)
■記 録:保田敬一
■配布資料:
 1-1.設立準備会議事録(案)
 1-2.コンサルタント委員会配付資料(2002年9月4日開催)
 1-3.コンサルタント委員会調査研究小委員会 設立趣意書
 1-4.委員名簿(案)
 1-5.米国における公共事業の取り組み(三者構造発注形態)・・大橋委員
 1-6.建設技術研究所/公共マネジメントへの提言・・佐藤委員
 1-7.建設技術研究所/技術顧問(自治体支援)・・佐藤委員
 1-8.大住荘四郎:オープン型システムとしてのNPM,RPレビュー,Volume 4,No.1,2001.
 1-9.国土交通省 国土交通政策研究所:New Public Management −歴史的展開と基礎理論−,pp.1-32,2002.3. ・・佐藤委員
 1-10.土木学会第三者問題資料(The Engineer--Conditons of Contract)・・阿部委員
 1-11.NPOとマネジメントスキル,NHKラジオ ビジネス英会話,2002.9.・・佐藤委員
 1-12.山岡義典:新局面を迎えるNPO活動 −わが国における自治体とNPOの新たな展開−,NIRA,政策研究,Vol.14,No.11,pp.15-20,2001.・・佐藤委員
 1-13.草柳俊二:建設産業の透明性向上に関する研究 −二者構造から三者構造執行形態への移行−,土木学会論文集,No.714/Y-56,pp.221-232,2002.9.

議 題:
1.小委員会設立趣旨の説明
 ・中村委員長より、本小委員会設立趣旨の説明があった。

2.委員の紹介
 ・各委員の自己紹介があった。

3.コンサルタント委員会(2002.9.4)からの報告
 ・平成14年度〜平成15年度は第[期となる。
 ・駒田委員長より、三者構造小委員会の成果はH15年3月末にはある程度のものを出せるようという要望があった。

4.今後の活動方針
 ・当面は講演と議論中心で進めるものとする。
 ・大本さんにも今後講演をお願いする。
 ・NPOについても講演していただいた方がよいので、佐藤委員経由で次回(次次回)ぐらいで調整する。
 ・草柳先生との違いとして、NPMから攻めていくのも一つの方法である。
 ・三者構造は将来のコンサルタントの職業機会につながると考える。
 ・二者構造から三者構造執行形態への移行は、日本では枠組を変えないと実現することは難しい。
 ・情報公開の徹底と情報の共有、情報のフィードバック
 ・我が国の情勢情報はInformation(誰にでも知らせる情報)をIntelligence(機密情報)にしている
 ・Review=内部からみること、Check=外部からみることである。
 ・日本のコンサルティングエンジニアに欠けているものはアドボカシである。
 ・よく似た言葉として、合意形成、AMなどがあり、この委員会ではそれらの違いについても明確にしておくこと。
 ・アメリカの各州(フロリダ州、ユタ州など)では、Office of Inspector Generalのレポートが出ている。
 ・ワシントン州ではDesign-Buildプロジェクトについて第三者(Principal Investigator-Dr. Keith Molenaar-Univ. of Colorado, Civil, Environmental and Architectural Engineering, Investigator- Dr. Ralph Ellis- Univ. of Florida)のEvaluation Reportが三段階(Interim Report-POQ/BAFP Evaluation, Interim Report-Construction Administration, Final Report)出される。
・英国では中央省庁関係プロジェクトはNational Audit Office、地方行政府関係はAudit Commissionが行政監査を行っている。→第3者による参画

5.委員の公募
 ・公募は、学会誌の10月号に掲載されている。
 ・公募の締め切りは11/15である。

6.NPMについての説明
 ・中村委員長より、pptにより説明があった。
 ・キーワードは、Customer-focusedとCustomer Satisfactionである。
 ・Customer-focused(顧客(納税者・住民)注視のニーズ収集)→方法→対策・提示→Customer Satisfaction(満足を得る)→評価という流れになる。
 ・Customer Delighted(顧客歓喜)=value for money
 ・NPM(New Public Management)とは、2001年の骨太方針に初めて言葉として登場した。

7.今後の予定
・次回小委員会(第2回)の予定
  第1希望 11/20(水)
  第2希望 11/21(木)
  大住荘四郎先生(新潟大学)にNPMについて講演していただく。中村委員長が小澤先生経由で大住先生に頼んでもらう。

8.その他
 ・配付資料については、近日中にPDFファイルなどにしてWeb頁に載せる(保田)。

以上
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5.第4小委員会より

 よろしければ,活動の一助とするために,このホームページにアクセスする方からご意見を頂戴できれば幸いです。
 今後は,社会資本を有効に活用していくためにも,三者構造発注形態の議論は避けてとおれなくなっています。これまでの発注者と受注者という二者構造の有効性を考え直す時期にきてます.

 御意見、御提言をお待ちしております。



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