(社)土木学会 コンサルタント委員会(第[期)
三者構造発注形態の研究小委員会(第4小委員会)
第6回 委員会 議事録(案)


■日 時:2003年12月1日(月) 13:30〜16:00
■場 所:株式会社大崎総合研究所 会議室
     〒100-0011 東京都千代田区内幸町2−2−2(富国生命ビル27F)
     TEL.03-3508-8011
■出席者:中村裕司(アイ・エス・エス),阿部賢一(PFI研究会理事),佐藤 隆(ドーコン),鈴木 誠(清水建設),空 聡子(アイ・エス・エス),中野 修(北海道道路管理技術センター),保田敬一(ニュージェック)
■欠席者:香月 智(防衛大学校),大橋治一(Parsons),西山英勝(日刊建設通信新聞社)
■記 録:保田敬一
■配布資料:
 6-1.第5回小委員会議事録(案)
 6-2.平成15年度第2回コンサルタント委員会配付資料
 6-3.報告書執筆目次(案)
 6-4-1.NPM理論の概要(香月委員)
 6-4-2.NPM理論が目指すところ(佐藤委員)
 6-4-3.二者構造発注時代のメリット(阿部委員)
 6-4-4.二者構造と三者構造の違い(保田委員)
 6-4-5.NPM的視点による二者構造発注形態のデメリット(保田委員)
 6-4-6.新しい公共事業の仕組み(中村小委員長)
 6-4-7.新しい公共サービスの仕組み(中村小委員長)

■議 題:
1.前回議事録(第5回)の確認 (資料6-1参照)
 ・第5回小委員会議事録の確認があり、議事録は承認された。

2.平成15年度第2回コンサルタント委員会報告 (資料6-2参照)
 ・中村小委員長より、2003年11月5日(水)に開催された平成15年度第2回コンサルタント委員会の報告があった.
 ・三者構造小委員会の活動成果を報告書にして印刷する費用は親委員会から数万円の助成を得ることは承認された。
 ・親委員会としての報告書は作成しない。成果はWebページに掲載する予定。
 ・現在活動中の以下の4つの小委員会は,成果が重複する個所が多いと思われる。したがって,可能な限り方向転換を図るようにする.
  @PM,A三者構造,B合意形成,C設計役割
 ・これをうけて,三者構造小委員会もGOALの修正を行う。詳細は報告書での議論に記述する。今後の三者構造小委員会の重点項目は以下のとおりである(前回議事録3.より引用)。
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・三者構造のパターンとしては、@行政<>市民,A行政<>コンサルタント<>市民,B行政<>先生<>市民,C行政<>NPO<>市民がある.これらの事例を集めるようにする。@の二者構造のパターンではうまくいかないことが多い。
 ・NPMの視点としては、今後の市町村の経営を行っていくためには、是非NPM的な考え方が必要である。これまでは経営という観点が全く欠けていた.ここに第3者がどのようにしてアドバイスしていくかが関係してくる.
 ・地域の本当のニーズを発注者は吸い上げる努力をすべきである。これがNPM的視点である。このニーズ把握のフェーズでコンサルタントが入り込む余地がある。
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 ・2004年7月に三者構造小委員会主催でシンポジウムを開催することをコンサルタント委員会の全体会議で報告した。ただし,シンポジウム開催は2004年7月では現状は難しい。2005年7月ならば何とか可能?.
 ・次回のコンサルタント委員会は2004年2月24日(火)の開催予定である。

3.報告書作成と今後の活動方針(資料6-3,6-4-1〜6-4-7参照)
 ・時代の変化が急である。したがって,以前の2者構造と三者構造の関係も変わっていくことが予想される。この背景には,自治体の統合や補助金の変化があり,公共事業の仕組みそのものが変わることが予想される。したがって,これまで定義していた二者構造や三者構造のかかわりも当然変化するものと予想される。
 ・報告書の目次案で、第1章と第2章はほぼ完成しているが、1.2(中野委員)と2.4(鈴木委員)は原稿が未だなので、次回の小委員会までに作成すること。
 ・第1章と第2章とがまとまった段階で議論を行う。
 ・報告書の第3章の目次案は以下のとおりとする。また,(6)の原稿執筆者も以下に示す。(6)の@〜Dの原稿は1ページから2ページ程度とする.
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 3.新しい公共事業の仕組み
  (1)発注者に「万能」を押しつけない仕組み
  (2)「つくる」側から「つかう」側へ
  (3)第三者の立場
  (4)NPOと行政のパートナーシップ
  (5)第三者の中立・公正性
  (6)第三者の事例
   1)発注者の選択肢の公正性チェック
    @ファシリテーター(Facilitator)とワークショップ:空→林
    Aタウン・マネージャー:中村
    Bアウトリーチ・ブリーフィング:中村→柳原
   2)受注者の事業執行水準の妥当性モニター
    @ピア・レビュー(Peer Review)、チェックエンジニア(Check Engineer):大橋
    Aパートナリング(Partnering):中村
    BDRB(Dispute Review Board):阿部
    Cアービトレーター(Arbitrator)、ミディエイター(Mediator):鈴木→大本
    Dインスペクター(Inspector)、QA/QC:阿部
  (7)維持更新
  (8)納税者の意識改革
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 ・3章のタイトルは、地域発展の仕組みの方がしっくりするのでは?.
 ・この小委員会では、公共サービスの再編成の仕組みを考え、方向性を示すものとする.
 ・ゴールは,”小さい政府(道州制,地方分権,三位一体など)”ということで方向性は決まっている。
 ・日刊建設工業新聞に連載で,2003.7.22からコンサルタント関係の記事が掲載されており、その中に三者構造の記事(2003.10.27〜2003.11.17)も入っている(阿部委員からの紹介)。
 ・草柳先生は、これまでの二者構造の仕組みを前衛として三者構造のメリットとして透明性の向上などを提示している。しかし,公共サービスの仕組みそのものが変わるとすれば、草柳先生の定義している三者構造のまた変わってしかるべきである。→もっと広義にとらえる必要あり?
 ・一方で、土木にはこれまでの建設から維持管理へ,また,社会システムの構築など幅引く変化してきている。
 ・公共事業の真のマーケット(顧客)とは何かを考える必要がある。公共事業に市場原理を導入するべきかどうかも含めて。政治的な動きも必ず関係してくるので、その関連についても述べる必要がある。
 ・欧米では、2025年にどうなっているかを想定して,そのために今から何をすべきかをよく議論している(water2025,outlook2025など)。キーワードは、sustainable(持続可能な発展)である.

4.今後の予定
 ・次回小委員会(第7回)の予定
  日時:2004年2月19日(木) 13:30〜
  場所:大崎総合研究所 会議室
     〒100-0011 東京都千代田区内幸町2−2−2(富国生命ビル27F)
  ご講演の予定:なし

以上