ネットワーク春の学校:均衡配分の基本と動的均衡入門

少し先のご案内になりますが,「ネットワーク春の学校:均衡配分の基本と動的均衡入門」を2009年3月5日(木)・6日(金)に金沢大学にて開催する予定にしております.
新年度の研究や業務を4月から始めるのに際して,均衡配分や動的配分を学習する場になればと考えております.また,2010年7月下旬に日本で第3回動的交通配分の国際会議(DTA2010)が開催される予定となっております.今回は均衡配分でも特に動的均衡を集中的に学べる機会になっております.これを機に研究等を進め,DTA2010へ参加・発表されることも期待しております.

講師(予定,五十音順)
 ・井料隆雅(神戸大)
 ・内田賢悦(北海道大)
 ・中山晶一朗(金沢大)
 ・円山琢也(熊本大)

参加申し込み(+ 問い合わせ)先:  中山晶一朗(snakayama@t.kanazawa-u.ac.jp)
参加希望の方はメールにてお知らせ下さい.

※DTA2010に関する問い合わせは井料隆雅先生(iryo@kobe-u.ac.jp)へお願いします.

概要:

道路交通ネットワークの計画・政策評価では,研究分野だけでなく,実務においても均衡配分が必須となっています.日配分では,渋滞の伸延等の交通現象の記述はもとより,ピーク時の交通状況の再現もできず,需要予測や費用便益分析を大きく歪める結果にも繋がります.このように渋滞や混雑を適切に記述できないことは,交通プロジェクトの便益を過小評価することになると思われます.
 今回は均衡配分の基本と共に,動的均衡配分や時間帯別配分について分かりやすく学ぶ機会を提供することを目的としております.均衡配分を様々に応用・発展させるためには,その基本メカニズムを理解する必要があるため,その数理モデルやアルゴリズムについて丁寧に解説したいと考えております.
 2010年7月下旬に日本で第3回動的交通配分の国際会議(DTA2010)が開催される予定となっております.本講座により,動的均衡配分のあらましを学び,4月からの新学期から動的均衡配分の研究を進める,また,現在の研究に動的配分を取り入れるなどにより,DTA2010へ投稿されることも期待しております.

日時:2009年3月5日(木)・6日(金)
場所:金沢大学(角間)自然科学講義棟

対象:
・動的配分の研究を始めたいと考えている学生・研究者
・均衡配分について学びたい若手実務家
・時間帯別配分・動的配分の導入を考えている実務家
・均衡配分について集中的に学びたい学生           など

第1日目 
10:40-12:00 均衡配分の意義とワードロップ均衡1(中山)
  ・均衡配分の意義
  ・リンクパフォーマンス関数等の均衡配分の準備
  ・均衡配分(ワードロップ均衡)のしくみ
13:00-14:00 ワードロップ均衡のアルゴリズム(中山)
  ・最短経路探索とFrank-Wolfe法
14:15-15:15 確率的利用者均衡とそのアルゴリズム(内田・円山)
15:30-16:30 均衡配分の発展モデル(円山)
  ・需要変動モデル
  ・転換率内生化モデル
  ・マルチクラスモデル
  ・最尤経路モデル
16:45-18:15 時間帯別配分(中山)
  ・OD修正法(藤田ら88,宮城・牧村91)
  ・待ち時間残留モデル(赤松95モデル)
  ・残留混雑内生化モデル(菊池・赤松07モデル,中山08モデル)

第2日目 
09:00-10:30 動的配分のOverview(井料)
  ・歴史的いきさつの概要
  ・静的配分との差は?
  ・理論的な意義は?
  ・実務的な意義は?
10:45-11:45 リンク遅れ時間モデルとその持つべき特性(井料)
12:45-14:15 出発時刻固定型の均衡配分モデル(井料)
  ・歴史・定式化・解法・解の特性
14:30-16:00 出発時刻選択問題(井料)
  ・歴史・定式化・解法・解の特性
16:30-18:00 計算例・演習・今後の課題(井料)
  ・演習
  ・今後の展開は?
19:00-    懇親会

参加費:無料(懇親会除く)
上記内容は現時点での予定ですので,変更などがあり得ます.

当日朝出発の方の交通の目安
(10月現在の情報のため,ご利用の際は再度交通機関に問い合わせてください.)
大阪07:10→金沢09:43(バス:金沢駅09:55→金大自然研前10:22)
羽田空港07:20→小松空港08:20<羽田08:20→小松09:25>
名古屋07:32→米原07:59(新幹線ひかり) 米原08:09→金沢10:03(特急しらさぎ)
福岡7:45→小松9:00

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