平成11年度 第1回 土木史研究委員会 議事録
日時:平成11年8月30日
会場:鉄道弘済会館
出席者:大熊委員長、藤田、波辺の両副委員長、馬場幹事長、青山(代・田中)、石田
河村、佐藤、菅、高橋、西の各委員、石川、岩湘、費堂、鈴木、高安、武田
為国、北浦(代・安達)、安田(代・舟橋)、吉村の各幹事
議事
1.委員長挨拶(大熊委員長)
2.平成11年度委員会の発足(馬場幹事長)
1)委員・幹事の紹介
2)委員会活動内容の紹介
・土木史研究委員会運営内規の目的の説明、平成11年度第1回土木学会土木史研究
委員会幹事会議事録の説明があった。
3.報告事項(進行:馬場幹事長)
1)土木史研究編集小委員会(第20回研究発表会(東大)での招待論文について
(藤田副委員長)
・「小委員会報告」に基づき説明があった。
2)土木史フォーラム小委員会(NO.12発行報告)(石川幹事)
・12号は予定通り発行された.現在13号発行を目指し作業中。
3)河村瑞賢小委員会(河村瑞賢と没後300年記念シンポジウム)(大熊委員長)
・「小委員会活動報告」に基づき説明があった.河村瑞賢没後300年記念フォーラ
ム・シンポジウムが開催され、河村瑞賢展の入場者は3,800人であった。なお記
念出版物は平成12年3月の発行予定である。
4)近代土木遺産調査小委員会(馬場幹事長)
・「土木学会において新たに土木遺産の顕彰制度を設けることの必要性」に基づき
説明があった。
@近代土木遺産重要2000(暫定)の作業報告
・昨年度委員会の議決を得たが、学会として公表したい。重要遺産は2000件以上に
なるものと思われる。現在選定作業を行なっているが、平成12年3月までに作業
を完了させたい。
A土木学会としての土木遺産顕彰と近代土木遺産リストの公表
・蹄彰制度については、本年9月の理事会に答申している。リストについては、関東
近辺の精度が悪く、文化庁等の調査資料も出来れば検討させて欲しい。
5)土木学会全国大会での研究討論会・共通セッション(報告済み)の参加要静(馬場
幹事長)
・第54回年次学術講演会(広島大学)が本年9月22日/13:30〜1S:30「瀬戸内
の石の文化と土木施設」が開偉される。
・共通セッションとして9月23日に「何故、土木工学の基碇が土木史なのか?」が
開俺される。
6)委員会ホームページの状況報告(前回からの更新のみ)(馬場幹事長)
・中間報告の形でホームページの紹介があった.
7)その他:野蒜築港120年
@野蒜築港120年フォーラム(為国幹事)
・東北支部で地元住民を加え、半年毎にフォーラム等を実施する等活動を行なってい
る旨の報告があった。
A「土木の文化財を考える会」
・上記会の活動状況報告があった。アンケート調査を実施している。一昨年に行なっ
た70歳以上の土木学会員でアンケート解答者へのフォローとして(仮称)土木文
化財アドヴァイザーヘの登録について打参を行なった。さらにデータベース化しヒ
アリングを行ないたいと考えている。
・勉強会も行なっている。
B鹿児島県 西田橋移築について
・上記に関する報告があった。国指定の重要文化財に指定されているが、移築される
ことになった。移築作業に伴って、高欄の筋が通らない等の問題が生じている。当
時の高欄形状(筋が綺麗に通っていた状況)を優先し、若干石を削ることとした。
4.審議事項
1)「土木史研究」掲載論文に対する委員会責任と対応(s/K問題)(馬場幹事長)
・波辺副委員長の状況説明があった。
・馬場幹事長から、幹事会案の説明があった。
・処理方法は事後評価となるが、査読付き論文の評価に問題が波及しないか。
・この問題は、個人と個人との間の問題であって、委員会として問題を扱うのはおか
しい。編集員会として自由討議柵を設ける予定である。
・幹事会席案のままで良いのではないかと思う。来年の土木史総括が出るのかどうか、
小委員会だけで判断するのは無理。次回から、各座長が総括し、委員長が総評をす
るという形としたい。査読付き論文については、20回大会では無理だが、発表会
を含め討議できれば良いと思う。次号には総括的な事項を述べるつもりである。
・査読情報が漏れている事実があり、守秘義務を厳しくしたい。審査基準が従来明確
でなかった。これについては勉強会でも議論したいが、招待論文を考えたい。
・土木史関係査読付き論文でも、土木史にそぐわないものも含まれていた。今は、自
由投稿論文のレベルも上がっているので、査読の意味が不明確となっているのでは
ないか。
・査読の件については別の機会で論議することとして、今回については、渡辺先生に
座長総括をしてもらいたい。今回の問題は、土木史小委員会の枠内で押さえたいと
考えている。
2)、3)「無形土木文化財」の今年度の研究計画、戦後の巨大プロジェクトの資料保存と
土木計画学研究委員会との連携について(馬場幹事長)
・来年度の科学研究費補助金制度について、無形(資料類)のものについても指定し
たい。これについては、(資料1−9一@、A、資料−10)の資料を参照。
・戦後の資料が特に昭和30年代のものが少なく、戦後の巨大プロジェクトの記録が
無くなってしまうことを懸念している.これについては、土木計画学研究委員会と
の連携を申し込んでおり、相手方の了承を得ているがイニシァティブがとれていな
い。現在ペンディングの状態となっている。
・ヒアリングが問題となるが、ヒアリングの方法について佐々木委員の方で計画を練
って欲しい。
4)その他
・新規勉強会について、馬場幹事長から概要の説明があった
(以下自由意見)
・土木に限らず、記録の保存問題は起きている.産業博物館の構想も出ているが、他
の学会との連携で、本委員会がトップランナーになるべき。特に文系の歴史学者と
の連携が必要。
・記録資料の請求はあるが、漠然とした要請では対応しづらい.資料の請求に際して
は枠組みを示して欲しい。確かに検討資料等は次第に無くなりつつあるので、急ぐ
べきと考える.
・土木史を若い技術者に説明する場合、計画や施工等との関係を説かなければ、興味
を示さない。性能発注が増えており、性能発注という点では昔の構造物はこれに近
い。土木史を勉強して何に役立つかをはっきりさせる点で勉強して欲しいと考えて
いる。
・近代と称しているが、用語的に難しく、特に近代と付けなくとも良いのではないか
以 上
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