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   土木学会 環境システム委員会ニュースレター

       Vol.14 No.1 2001.6.30 発行  

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    発行:(社)土木学会 環境システム委員会

    〒160-0004 東京都新宿区四谷1丁目無番地

    Tel : 03(3355)3559 Fax : 03(5379)0125

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目 次 

1.環境システム委員会(第8期)委員長に就任して 委員長 井村秀文

2.第8期の新体制について 幹事長 細川恭史

3.お知らせ

・第29回環境システム研究論文発表会開催のご案内

・『建設のLCA』出版

 

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環境システム委員会(第8期)委員長に就任して

環境システム委員会委員長 井村秀文(名古屋大学環境学研究科)

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はからずも、20014月からの2年間、環境システム委員会委員長を務めることになりました。土木学会内の独立の委員会として環境システム委員会が発足したのは19874月のこと、初代委員長は末石富太郎先生(現在、滋賀県立大学)でした。その前身は衛生工学委員会の下部に設置された環境問題小委員会です。この小委員会の発足が何時だったか正確には把握していませんが、小委員会時代に発足した環境システム研究発表会(最初の頃の名称は異なります)が来年で30回目を迎えることから逆算すると、1971年頃かと思います。私自身、この小委員会との深いお付き合いはありませんでしたが、その活動のイニシアティブを取られたのが市川新先生(東京大学、後に京都大学)であることは周知のとおりです。小委員会時代から現委員会までの歴史の全貌を知る人として、市川先生には現在も委員会の顧問をお願いしています。

私事にわたりますが、第1期の環境システム委員会が発足したちょうどその頃、19884月、九州大学工学部に附属環境システム工学研究センターが新設され、私はこの年の8月に環境庁から九州大学に移りました。それ以来、同じセンターの教官であり、環境システム委員会の委員でもあった楠田哲也先生(第5期委員長)に導かれる形でこの委員会の活動に参加するようになりました。その年の環境白書で環境庁がエコポリスという理念を提案しており、それを実現するための計画策定手法を委員会として検討してくれという依頼があり、その委託調査実施のための小委員会のメンバーに入れていただきました。それが、私と委員会との付き合いの始まりでした。翌1989年、第2期の委員長として丹保憲仁先生(現在、北海道大学総長)が就任され、私はその期の委員の1人に任命されました。第3期の中村良夫先生のときにも委員になり、その後、地区選出委員だったり、小委員会委員長だったり、あるいは委員長指名だったりと、資格は色々ですが、連続して委員を務めさせていただきました。内藤正明先生が第4期委員長に就任されたときは、幹事長を命じられました。内藤先生には、環境庁時代から教えを乞うことが多く、その独自の環境理念には多くを教わりました。そのこともあって、楠田哲也先生が第5期委員長の時代に、環境システムとは何かを本にまとめようということになり、「環境システム−その理念と基礎手法(共立出版)」を環境システム委員会編として出版しました。内藤先生にはこの編集委員会委員長をお願いし、私は幹事を務めさせていただきました。この本は、環境システム委員会関係の多数の方々による共著で完成したもので、構成、内容など不備が無いとは言い難いものの、委員会の1つの業績として記録してよいと思っています。果たして売れる本になるかどうか心配したのですが、後で恐る恐る出版社の方に聞いたら、売れ行きは良好で、企画に感謝しているということで本当に安堵しました。委員会編として本を出すことについては、「学会お墨付きの考え方を押し付けることになり、これと異なる自由な議論をしばることになる」として異論も強かったのですが、内藤先生は「本1冊で皆の考えを縛れると考えるのが逆にひどい思い上がりだ。良いものなら受け入れられ、駄目なものは見捨てられるだけだ」という趣旨のことを言われました。学術の世界も市場原理であり、学会が人々に何かを押し付けることなどそもそも出来ないということを喝破されたものと言えます。

1人の人間が連続して委員を務めることの是非については、自分自身疑問がなかったわけではないのですが、あるときの議論で、市川先生が「環境システム委員会の活動は色々な分野に横断的にまたがるので、関連分野から交代で委員が出るのは仕方ないとして、環境システム専業の人間も必要だ。専業の人間が継続性を持って委員会を支えていくことが必要だ」という趣旨の発言をされ、それ以後、私自身としては迷うことなく環境システム委員会の活動に専心させていただいています。同じような専業(私の勝手な評価ですが)としては、第6期委員長を務められた盛岡通先生(大阪大学、)がおられます。盛岡先生には、委員会の活動のあり方、環境システムという研究の理念、アプローチなど実に多くの面で直接、間接に大きな教示を受けました。先生には、環境システム委員会の活動を一貫してリードして来られた現役のお一人としてまだまだ貢献していただかないといけない局面が多いものと思っています。

他方、兄弟委員会である環境工学委員会の今期委員長には楠田哲也先生(九州大学)が就任されました。楠田先生は、環境システム委員会の委員長経験者であり、環境工学の大家であると同時に、環境システムに対する並々ならぬ理解者であられるので、この機会に2つの委員会の相互協力について新たな道づくりができればとも思っています。また、前期(第7期)の委員長であった森杉壽芳先生(東北大学)には、土木計画学分野との協力の方向について引き続きご指導を賜りたいと思っています。

以上、自分の記憶をたどりながら、環境システム委員会の歴史を簡単に想起してみました。奇しくも、21世紀は環境の世紀と言われています。その言葉が真実であることはこれからの歴史が証明するに違いありません。スローガンとしての環境、特に地球環境の重要性は最早誰も否定しません。「持続可能な開発」、「経済と環境の両立」、「環境にやさしい商品」等々の言葉は世間にすっかり定着しました。私自身、環境庁から九州大学に移った1980年代末の当時、環境問題がこれだけ大きな潮流になるとは正直言って予想だに出来ませんでした。また、昨年9月、九州大学から名古屋大学に移りましたが、ここでの現在の所属は環境学研究科都市環境学専攻です。これは今年4月に発足した新しい研究科です。このように環境研究が大きな地歩を占めてきたことは、環境を専門とする立場から大変嬉しく感じていますが、環境というスローガンを巧みに利用しながら内容を換骨奪胎する例が多いことに懸念も感じています。ちょうど今、「改革」を唱える首相に大人気が集まっていますが、その首相の出身政党では、首相の人気だけを利用しながらその政策には実は反対だという勢力がうごめいていると言われます。環境も、その言葉だけを利用するブーム便乗の動きがあるような気がします。こうした中で、真の環境学とは何か、それを真摯に追求しているグループとして、我々の委員会は大いに誇りを持ってよいと思います。ブームに便乗した環境研究ではなく、環境とは何か、人と自然との共生とは何か、資源循環とは何か、環境の価値をどう評価するか、こうした根源的なテーマを真面目に追求しながら、工学のプラグマティズムも理解する人間が多いのが我々のグループの特徴ではないかと思います。

今期の委員会として、是非やりたいことが幾つかあります。第一は、研究分野としての環境システムの足場をしっかりと固めることです。環境システムという分野を専門とする人、特に若い研究者の数が増え、この分野での優れた論文が多数発表される必要があります。そのためには、研究論文発表の場をさらに権威ある場としていく必要があります。委員会では、毎年環境システム研究発表会を開催しています。そこで発表される論文に査読制度を導入して、今ではすっかりそれが定着しました。その後、土木学会論文集に環境分野を対象にした第7部門が出来ましたが、残念ながらこちらへの投稿論文数はあまり増えていないという問題があります。その理由には色々ありそうですが、何らかの改善を要する問題と感じています。

第二は、開放的で自由な討論の場の整備です。先に、専門論文の質量についての向上の重要性を強調しましたが、それと同時に開かれた討論のために、もっと自由闊達な場を整備する必要があることも痛感しています。論文査読制度の導入によって、環境システム研究発表会の場の雰囲気が固いものになりつつあるのは気になるところです。提案型論文というジャンルも設けられましたが、アブストラクト審査だけだった時代の環境システム研究発表会の魅力も忘れてはならないと感じています。発表の数が多くなったため、1つの発表時間も短く、多数の会場で平行して発表が行われるようになって、皆が一緒になって十分に討論するということが少なくなってきたようです。

第三は、環境問題小委員会時代からの活動も含めて、環境システム研究に関する「知」の集積をレビューし、体系化することです。前期の委員会において、環境評価小委員会が設置され、委員会活動の評価が行われています。2000年の研究発表会においては、これまでの研究の歴史の体系的レビューが行われました。その成果をもう少し吟味した上で、出版物の形に是非まとめて欲しいと思っています。過去30年近くの研究をレビューしてみると、以前になかった新しい考えが生まれてきた反面、昔の考えが装いを新たにして登場している例も多いことに気づきます。新作にばかり眼を奪われず、古典を学ぶことも大事だということでしょうか。先人の偉大さにあらためて敬服します。来年の環境システム研究発表会が丁度30回目の記念すべきものになるため、何か企画を考えていただきたいと思っています。

第四は、活動対象となる人の輪の拡大です。学会活動を担う中心として、大学や研究機関の関係者が重要であることは論を待ちませんが、民間企業、官庁、自治体等との共同作業にも力を入れていきたいと思います。これは、上記の2番目の問題にも関係したテーマです。一方、最近は環境をテーマにした学会活動、シンポジウムの類も非常に数が多くなっているので、新鮮な題材の発掘が難しくなっている面があります。目先の動きを追いかけるようなテーマにばかりとらわれず、息の長い基本的なテーマを深く追いかけていくことも必要なのではないかという気がしてなりません。この時に役立つのが、これまでの委員会活動のレビューのような気がします。新奇なテーマ探しに行き詰まって、ふと足下を見たら既存の資料の中に立派な考えがもう書かれていることがあります。

第五は、色々な出版物の作成です。これは、上記の項目のいずれにも関係した課題です。たとえば、シンポジウム等のイベントの開催は労力が大きい割には、終わってしまうと何も残らないという危惧があります。これを単なるイベントに終わらさないための1つの工夫としても、その場に出された資料、討論の論点などを整理してまとめて本にすることを積極的に考えてはどうかと思います。そうすれば、もっと多くの人に、知識を伝達することが出来ます。比較的簡単な読みやすい書物をたくさん出版していくことを考えたいと思います。また、以前出版した「環境システム−その理念と基礎手法(共立出版)」の後続も考えたいものと思います。他方、委員会ホームページの充実も課題と認識しています。論文集、各種報告書のディジタル化を進め、豊富な情報発信と自由なアクセスを促進しないといけないと感じています。他方、環境システム研究発表論文集のCD化を、委員会でちょっと検討して見ましたが、どうもコスト高で難しいようです。しかし、そのうち必ず良い方法が生まれるものと思います。

以上、いくつかの抱負を書きましたが、その実現のためには、委員会メンバーをはじめとする皆さんのご協力が必要です。それによって、この委員会をさらに魅力あるものにしたいと願っています。

 

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8期の新体制について

環境システム委員会幹事長 細川恭史(国土技術政策総合研究所沿岸海洋研究部)

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 環境システム委員会第8(20014月から20033月まで)の幹事長を仰せつかりました。井村委員長のご指導の下で、環境システム委員会の活発な活動を支えてゆくべく、尽力してゆきたいと思います。学会経験や大学の先生方との人脈などの点で不十分な点もあり、なれずにまごつくこともあると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、第8期は、別表のような顧問・委員・委員兼幹事の先生方45名でスタートいたしました。今期の活動の方向性は、井村委員長のお言葉に示されております。こうした方向性を実現してゆくために、今期の体制を以下のように整えております。516日に開催された第1回の委員会でご承認いただきました。環境システム委員会は、メンバーの創意工夫が反映しやすいようなフレキシブルな体制や運営が伝統ですが、種々の作業を少しずつでも分担しあってゆくことも活動を長続きさせるためには必要と思います。体制は、@研究活動を支える小委員会、A行事の企画運営をになう担当、B周辺委員会とのリエゾン、C広報担当、D出版担当、などから構成されています。また、幹事長を支えていただくために特に副幹事長という役を設け、一ノ瀬先生・鈴木先生にご就任いただきました。

 小委員会は、論文小委員会(花木委員長)・環境評価小委員会(盛岡委員長)・HDP小委員会(楠田委員長)を設けています。論文小委員会では、多くの委員・幹事の先生がたのご協力の下、研究論文発表会の論文査読作業を中心とした活動を行います。残りのふたつの小委員会では、テーマを定めての研究活動を行うことになります。期が新たになり、今後の方向性や再立ち上げも含めての検討が始まります。

行事関連では、環境システム研究論文発表会や環境システムシンポジウムなどを企画しております。研究論文発表会は、1112月に東京で開催いたします。東京地区の委員の先生方を中心に、実行委員会(花木委員長)を組織しております。また、来年度は第30回の研究論文発表会となります。大げさなセレモニーはこの委員会にあまり似つかわしくないようですが、環境システム研究の歴史や展開を考えるきっかけになるような議論の場が提供できればと思っております。片谷先生に、企画検討をお願いしております。また、従来から活発なシンポジウムを展開してきましたが、委員の先生方の発案や周辺学協会との連携なども含め、企画を検討しております。当面は、環境評価小委員会活動の成果を踏まえた環境システムシンポジウムの開催(担当:藤田・鈴木委員)を目指しております。

環境分野の研究が、土木学会内の他委員会や本部行事のなかで大きなウエートを占めるようになってきました。活発な情報交換が益々重要になってきます。リエゾンの委員の先生方には、相互の情報の交流を担っていただくとともに、複眼的な立場での議論を期待しております。今秋の土木学会全国大会の関連では早瀬先生が、同大会プログラム委員会には藤原先生が、参加されています。兄弟委員会である環境工学委員会とは石橋先生が、地球環境委員会とは原沢先生が、橋渡しをしてくださっています。さらに、土木計画学委員会から高木先生、海岸工学委員会から中野先生、水理委員会から道奥先生、エネルギー土木委員会から宮本先生が、当委員会へご参加いただいております。また、学会本部での技術者資格の検討に対応し、那須先生・高松先生が環境関連の実務の立場から検討を加えて頂いております。第1回の委員会では、電気学会でのリサイクルやコジェネレーション議論、土木学会建設コンサルタント委員会での議論などの紹介もあり、広がりのなかでの当委員会の役割を実感しました。また、本部での表彰や論文賞推薦などに適切に対応するために、論文小委員会委員長花木先生が担当されて委員会内部での仕組みづくりの検討を始めました。

研究活動成果などの広報には、ニュースレターの発行や学会ホームページの活用がなされています。ニュースレターは、紙に印刷しての郵送からメールを活用するスタイルに変わります。皆川先生・藤原先生・鎌田先生・鶴巻先生にはニュースレターの編集作業を、笹谷先生・原沢先生にはホームページの管理担当をお願いしました。また、まとまった成果の出版に関しては、モノグラフ風の議論記録から系統だった研究労作まで様々な情報発信を試みようとしております。すでに、小委員会の研究成果として井村編著「建設のLCA」がこの春に出版されました。

このような体制でスタートいたします。みなさまの積極的な提案・参加をお願いいたします。また、活動に関するご意見やご注文がありましたら、ぜひお聞かせください。ご協力お願いいたします。

連絡先:〒239-0826 横須賀市長瀬3-1-1  国土交通省国土技術政策総合研究所

電話 :0468-44-5003FAX0468-42-9265E-mailhosokawa-y92y2@ysk.nilim.go.jp

 

*** 平成13・14年度 環境システム委員 ***

 

顧問

      内藤正明 (京都大学大学院工学研究科)

  楠田哲也 (九州大学大学院工学研究院)

  市川新

  森杉壽芳 (東北大学大学院情報科学研究科)

委員長 

      井村秀文 (名古屋大学大学院環境学研究科)

幹事長

      細川恭史 (国土交通省国土技術政策総合研究所)

委員

      今岡務  (広島工業大学環境学部)

      大野栄治 (名城大学都市情報学部)

      川上智規 (富山県立大学短期大学部環境工学科)

      川原博満 (富士通エフ・アイ・ピー梶@環境システム事業推進部)

      後藤光亀 (東北大学大学院工学研究科)

      高木朗義 (岐阜大学工学部)

      高松 治 (大日本コンサルタント梶@技術本部技術開発室)

      土屋十圀 (前橋工科大学建設工学科)

      巻峰夫 (八千代エンジニヤリング梶@東京事業部環境計画部)

      寺井和弘 (建設技術研究所梶@マネジメント事業部)

      中野 晋 (徳島大学工学部)

      那須 守 (清水建設梶@技術研究所)

      西田修三 (大阪大学大学院工学研究科)

      早瀬隆司 (長崎大学環境科学部)

      藤原健史 (京都大学大学院工学研究科)

      松村寛一郎(東京大学生産技術研究所)

      皆川朋子 (独立行政法人土木研究所水循環研究グループ河川生態チーム自然共生研究センター)

      宮田譲  (豊橋技術科学大学工学部)

      宮本幸始 (東京電力梶@土木建築技術センター)

      盛岡通  (大阪大学大学院工学研究科)

委員兼幹事

      石橋良信 (東北学院大学工学部)

      一ノ瀬俊明(独立行政法人国立環境研究所 地球環境研究センター)

      奥田隆明 (名古屋大学大学院工学研究科)

      片谷教孝 (山梨大学工学部)

      鎌田磨人 (徳島大学工学部)

      城戸由能 (京都大学防災研究所 水資源研究センター)

      近藤隆二郎(滋賀県立大学環境計画学科)

      笹谷康之 (立命館大学理工学部)

      島岡隆行 (九州大学大学院工学研究院環境システム科学研究センター)

      鈴木武   (国土交通省国土技術政策総合研究所 沿岸域システム研究室)

      中山正与 (東北工業大学工学部)

      花木啓祐 (東京大学大学院工学系研究科)

      原沢英夫 (独立行政法人国立環境研究所 環境計画研究室)

      藤田壮  (大阪大学大学院工学研究科)

      古米弘明 (東京大学大学院工学系研究科)

      松岡譲  (京都大学大学院工学研究科)

      松藤敏彦 (北海道大学大学院工学研究科)

      松本亨  (北九州市立大学国際環境工学部)

      森口祐一 (独立行政法人国立環境研究所 資源管理研究室)

 

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お知らせ  ♪♪♪

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◇第29回環境システム論文発表会を開催します 

 土木学会環境システム委員会では、第29回環境システム研究論文発表会を下記の要領で開催いたします。今年も多数応募を頂いております。皆様、ふるってご参加いただきますようご案内いたします。

開催期日:平成13111日(木)・2日(金)

場所:国立オリンピック記念青少年総合センター
    〒151-0052 渋谷区代々木神園町3-1
    地下鉄千代田線「代々木公園」駅より徒歩10

 

     『建設のLCA』を出版しました     北九州市立大学 松本 亨 

環境システム委員会のメンバーが中心となって、かねてから検討・執筆を進めていた標記の本が、625日にようやく発行されましたのでご紹介申し上げます。本書の内容の多くは、環境システム委員会の様々な活動を通じて、LCAに関連した幅広い研究情報の交換を行ってきた成果であり、皆様に感謝申し上げる次第です。

 

タイトル:建設のLCA

編者:井村秀文(名古屋大学大学院教授)

出版社:オーム社

価格:2,800円(税別)

構成:

第T部 建設におけるLCAとは

1章 LCAの意義と目的(名大 井村)

2章 ISOの環境管理システムとLCA(名大 井村)

3章 建設LCAILCA)の実際(名大 井村)

4章 建設LCAのための基礎データ:原単位(京大 城戸)

5章 環境評価のための各種手法とLCA(名大 井村)

第U部 建設におけるLCAの実際

1章 建築のLCA(大林組 酒井)

2章 大規模宅地造成事業のLCA(東大 花木)

3章 交通システム整備のLCA(名大 林・加藤)

4章 港湾整備事業のLCA(北九州大 松本、名大 井村)

5章 廃棄物処理システムのLCA(北大 松藤)

6 リサイクルシステムの評価―プラスチックのリサイクルを例として−(山大 浮田)

7章 水道システムとLCA(九大 楠田)

8章 下水道システムのLCA(北九州大 松本、名大 井村)

9章 ディスポーザー導入のLCA(北九州大 松本)

10章 土木建設活動全体のLCA的評価(阪大 盛岡、和歌山大 吉田)

11章 開発途上国におけるLCA適用の試み(北九州大 松本)

12章 その他のLCA実行事例(北九州大 松本)

第V部 LCAの課題と展望(名大 井村)

付録(原単位)

 

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編集後記

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 井村秀文名古屋大学教授を委員長とする新たな体制で環境システム委員会の活動を開始しました。今後ともニュースレター及びホームページにより委員会の活動をお伝えするとともに、より読者の方々との意見交換が出来るよういろいろ工夫したいと思っている次第です。今後ともご支援、ご協力を是非よろしくお願いします。

皆川朋子(環境システム委員会委員、独立行政法人土木研究所)