A−05

アジアの産業・貿易構造変化がCO2排出に及ぼした効果に関する分析

 

中村英佑1・森杉雅史2・井村秀文3

 

1学生会員 名古屋大学大学院 環境学研究科都市環境学専攻 (〒464-8603 名古屋市千種区不老町)

2正会員 工博 名古屋大学助手 環境学研究科都市環境学専攻 (〒464-8603 名古屋市千種区不老町)

3正会員 工博 名古屋大学教授 環境学研究科都市環境学専攻 (〒464-8603 名古屋市千種区不老町)

 

近年の経済のグローバル化に伴い,CO2排出の国際移転問題が懸念されている.本研究では,産業連関分析の手法を用いて,日本,米国,アジア諸国間におけるCO2排出負荷の指標としてCO2内包係数を算出し,その経年変化の要因分析を行った.結果として,アジア諸国は,日本,米国,中国との取引において高いCO2内包係数を示し,また,経年的には国家間取引の急激な増加を要因として,CO2内包係数は高まる傾向にあることが明らかとなった.中でも,特に中国との取引拡大に伴うCO2内包係数の増加は顕著であった.

 

Key Words : globalization, Carbon - Leakage problem, embodied CO2 emission intensity, I-O Analysis