論文番号

著者名 岡安 章夫

論文題目 砕波帯における粗底面上の流速場の特性

討論者 服部 昌太郎(中大、理工)

質疑

 乱れの強度の鉛直分布から、砕波により持ち込まれる乱れの進入度をどのように判定するか、また砕波形式−plungingspillingではどのような変化が鉛直分布に認められるか。

回答

 乱れ強度の位相平均値を鉛直方向に比較することで、波峯付近での強い乱れの移流拡散を鉛直方向に追跡することがある程度可能である。位相平均値の時間変化において、上記の乱れが平均的な乱れ強度から判別不能になった地点で、乱れの進入を実験的に追跡することは困難であると考えられる。乱れの進入度を「波動境界層により生成される乱れとの境界」という意味でとらえるならば、乱れ強度の時間平均値が鉛直方向において極小を示す地点で砕波による乱れが支配的な領域と波動境界層で生成された乱れが支配的な領域とを区分することが可能であろう。

 砕波形式による相違については、本研究ではspilling型1ケースのみの測定なので不明である。

 

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