2.減災対策マトリクスとは?

3) 減災対策マトリクスに基づく減災マネジメントシステムの推進方策


 2) で示した減災対策マトリクスを基に、減災に関する諸対策を効率的に実施して行くためには、単に既存の計画の列挙で終わらないための方法論が必要となることは自明である。
 その際、プロジェクトマネジメントとしてビジネス分野では広く認識されている手法が、防災計画にも応用できる。
 すなわち、下図に示すようなプロセスで減災マネジメントを具体的に推進することが有効であり、実践すべきである。

減災対策マトリクスによるマネジメント
減災対策マトリクスに基づく対策メニューの検討


 ここで、

 @ 地域防災の「あるべき姿」を実現するための目標とする対策【G:goal】を明確に描き、また「ありのままの姿(現在の取組み状況)」【P:present】の実態を減災マトリクスの形式で表現する

 A 「あるべき姿」と「ありのままの姿(現状の姿)」の差分=【G】−【P】が、これから「実施すべき対策」の内容となる

 B Aで抽出された「実施すべき対策」に必要な予算・時間・効果を評価し、事業計画化していく

 C これらのプロセスを複数年度の計画で実践することにより、PDCAのマネジメント・サイクルを実行でき、合理的な進捗管理を行うことができる。

減災対策マトリクスによるマネジメント
減災対策マトリクスの定期的な確認と対策メニューの再検討




戻る

(c) Japan Society of Civil Engineers