関東の土木遺産 関東の土木遺産
土木遺産の概要 施設位置図 施設一覧
   
千葉県松戸市下矢切
やなぎはらすいこう
柳原水閘
平成16年度認定(2004年)
■柳原水閘(下流側1)  柳原水閘(下流側1)
■柳原水閘(下流側2)  柳原水閘(下流側2)
■柳原水閘(上流側)  柳原水閘(上流側)
 江戸川の支川である坂川は、大雨が降ると江戸川の水が逆流し、坂川流域の水田に大きな被害をもたらしました。この地域の水田は、「3年に一度収穫があればいい」といわれるほど、農民は毎年のように氾濫に泣かされていました。
 このような状況のなか、四ケ町村(明村、馬橋村、小金村、流山村)による「坂川普通水利組合」が結成され、江戸川の水が増水して坂川に逆流するのを防ぐために明治37年(1904)に柳原水閘が建設されました。工期はわずか6ヶ月間、総工費は18,914余円でした。
 柳原水閘は次のような形状を示しています。煉瓦製4連の樋門を持ち、下流部にゲートが付いています。樋管の寸法は河川横断方向(上流側)に17.0m、縦断方向(最大)に13.0m、高さは5.0mで4.5mの翼壁を持っています。
 アーチの形状は欠円アーチで、幅員は2.15m、高さは3.01mとなっています。またアーチ部においては、煉瓦の野積みと、切り石積みを組み合わせて造られています。
 このような煉瓦製の樋門は、築かれた時代が明治中期から大正後期までの20〜30年間程度であることから、現存するものは少なく、柳原水閘ほどの大規模なものになると、非常に珍しい例になります。
 設計者は土木技師の井上二郎で、水戸街道藤代宿本陣、飯田家の生まれ。東京帝国大学大学院で河川工学を学んだ後に、栃木県技師として活躍。のちに陸軍技師を経て、晩年は、手賀沼の干拓に取り組んだ技術者です。
所在地: 千葉県松戸市下矢切1397
竣工年: 明治37年
構造形式等: 4連煉瓦積アーチ型樋門
授賞理由: 明治期に造られた樋門で、4連アーチの大規模な煉瓦造りは美しく、数少ない貴重な構造物
施設所有者: 国土交通省
管理者: 松戸市
前を見る 前を見る 次を見る 次を見る
Copyright (c)2004 jsce-kanto All Rights Reserved.